Basic Knowledge/ 土木工事のキソ知識

運送

目次

運送業とは

運送業の基本と意外と知らないトラックの種類をご紹介します。

 

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「人」や「荷物」を運ぶ仕事

運送業とはお客様から運賃をいただき、指定された場所へ「人」や「荷物」を運ぶ事業のことを言います。

運送業には大きく分けて【旅客自動車運送事業】と【貨物自動車運送事業】の2種類に分類されます。

旅客自動車運送事業

旅客自動車運送事業とは主に人(旅客)から個々に運賃をいただき、自動車で目的地まで「人」を運ぶ事業です。
バスやタクシー・ハイヤーといった事業形態がこれにあたります。

貨物自動車運送事業

貨物自動車運送事業とはお客様から運賃をいただき、自動車で目的地まで「荷物」を運ぶ事業です。
主にトラック運送などが上げられます。

 

株式会社高見澤はトラックで荷物を運ぶ【貨物自動車運送事業】に該当します。

 

運送業は許可が必要

運送業を行うには地方運輸支局等からの許可を得る必要があります。さまざまな条件をクリアし、基準を満たさなければ許可を得ることができません。

 

トラックの種類

一口に「トラック」と言っても様々な種類が存在します。株式会社高見澤所有の車種を紹介します。

1. 平ボディ

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平ボディとは屋根が無く平らな荷台を備えたトラックで、左右両側と後方の3面が「あおり」と呼ばれるパネルの様なもので囲われています。荷台の上部は開放状態となっているため、高さのある荷物の積載やクレーン等の吊り上げによる積み降ろしが可能です。

2. 積載型トラッククレーン(ユニック車)

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荷台の形状は平ボディと同様ですが、運転席と荷台の間にクレーンがついている車両です。

一般的にユニック車と呼ばれることが多いですが一般名称は『積載型トラッククレーン』です。
重機(クレーンやフォークリフト)が無い場面でも、備え付けのクレーンにより車の荷台への積込み、または荷台からの降ろし作業が可能となります。

3. ウイング(テールゲートリフター付き)

transportation-4通称「ウイング車」と呼ばれるこの車両は、街中でも1番よく見かける車両だと思います。
荷台はアルミ製のパネルで囲われた密閉空間となっており、水濡れ厳禁の荷物をはじめ高い運送品質を実現します。
ウイング車の特徴は荷台の荷室側面上部が翼のように開く構造になっており、フォークリフト等によるスムーズな荷物の積み降しが可能な点です。更に、この荷台の後方部に垂直に上下するプラットフォームがあり、地上から荷台の高さまで荷物を昇降できる装置があり、これをテールゲートリフターと言います。

4. 重機運搬車

transportation-5主に公道を走ることのできない建設機械などを荷台に載せて運搬する車両です。

一般的なトラックのシャーシに重機を積み降ろしするための昇降装置を備えたものから、大型の機械まで対応できるトレーラーまで種類は様々です。積荷のサイズによって車種を使い分けます。

5. 粉粒体運搬車

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名前の通り「粉」を専門に運搬する車両となります。

荷台は大きなタンクになっており、丸みを帯びた形状が一般的です。弊社では主に「セメント」を運搬しています。

積載量とは?

積載量とはトラックの荷台に積む荷物の重さのことを指します。

トラックには「最大積載量」が車両それぞれに決められており、トラックの荷台に積み込むことが出来る荷物の最大の重さを指します。重さの表記はキログラム(kg)で示され、車両後方に表示することが定められています。transportation-7

例えば「最大積載量13,000kg」と表記があるトラックは、最大で13トンの荷物を積むことができます。

過積載はぜったいNG

最大積載量は車両の大きさや種類によって様々で、弊社には小さなもので2,000kg、大きなもので36,500kgの車両を保有しています。仮にこのトラックに13トン以上の荷物を積んでしまうと「過積載(かせきさい)」となってしまいます。過積載を行うとブレーキをかけてから停止するまでの距離(制動距離)が長くなり、事故のリスクが高まります。

また、車両のバランスが崩れやすくなり、横転などの重大な事故につながる危険性もあります。

さらに、道路に過度な負担をかけることで、インフラの劣化を早める原因にもなります。

これらの理由から、過積載は法律で禁止されており、違反した場合には厳しい罰則が科されます。安全と社会のルールを守るためにも、過積載は絶対に行わないようにしましょう。

仕事の流れ

  1. 受注・依頼受付
    お客様から配送依頼を受け、荷物の種類・数量・配送先・希望日時などを確認します。
  2. 配車・スケジュール調整
    荷物の内容や配送先に応じて、適切な車両(ユニック車・平ボディ車・ウィング車など)を選定し、配車計画を立てます。
  3. 積み込み作業
    指定の場所で荷物を積み込みます。安全性を確保するため、積載量や荷物の固定方法にも注意します。
  4. 配送・運行管理
    ルートを確認し、安全運転で目的地へ向かいます。途中の交通状況や天候なども考慮しながら運行します。
  5. 納品・荷下ろし
    指定の場所で荷物を降ろし、受領確認を行います。必要に応じて現場での対応や調整も行います。

”運ぶ”ことで、地域インフラを支えます。

logistics-8運送業はただ荷物を届けるだけの仕事ではありません。
人々の暮らしや産業の基盤を支える、社会に欠かせない重要な役割を担っています。
建設現場への資材供給、店舗への商品配送、災害時の緊急輸送など、運送業は”社会の動脈”として地域インフラを支えています。